R平のブログ

世の中の仕組みを調べてみよう

なぜお金を発行してインフレ率2%を目指すのか?(前編)

なぜお金を発行して少しずつインフレにしようとするかの理由について調べてみました。なんとなくわかったので、自分なりの考察をしていきたいと思います。

なぜ(どんな時に)お金を発行するのか?

そもそもの話ですね。お金を発行するもっとも単純な理由としては、”生産性の向上にたいおうする”ということなのだと思います。かっこつけた言い方をしてしまいましたが、やりとりするものが増えていったら、その分お金の枚数も増やしていく必要があるということです。例えるとこんな感じです。タカシ君という無職収入0の立派なニート君がなんだかんだあってお百姓さんになり荒地の開墾をしたとしましょう。立派な畑になり、たくさんの農作物を生み出すようになりました、と。このとき、

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荒地というなにも産み出さない土地が畑という食べ物(商品)を生み出す土地に変わった(不動産としての価値は無視します)。つまり、無から価値が作り出されたのです。これを生産性の向上というそうです。どっちかというと生産量の向上、の方がしっくりくる(世の中の畑が増えたので)のですが、タカシ君と荒地という使われていなかったものをうまく活用した結果ねん出された価値、つまりタカシ君と荒地の使い方を改善(効率化)した結果と考えると”生産性”という言葉も納得できます。ところが、ここで疑問が生じました。世の中にある畑の数が一個増えたわけです。でも、世の中に存在しているお札の枚数は変わっていません。ということは、このままだとお金の価値が変わってしまうのではないのでしょうか?空想ですが、タカシ君の世界で発行されている通貨の量が金貨100万枚で、この世界ではすべての価値あるものがこの金貨で裏付けられていたとします。すると、畑一個増えた場合にはそれにあてがう金貨が足りなくなってしまうのです。そして、この場合その解決方法には2通り有ると思います。①金貨のもつ価値を少し上げる ②畑一個分の金貨を新たに発行する で、この場合①はゆがみを生じます。どういうことかというと、お金の持つ価値が上がってしまうので、今までたんまり貯金していた人が大喜び。その逆に借金していた人は負担増。お給料は、たぶん額面は下がる(価値は変わらず)のでしょうね。なので、この場合 解決法としては②を取るのがセオリーでしょう。そうです、生産性が上がった場合それに合わせてお金を追加で発行しないとお金の価値を一定に出来ないのです。ただ、これでおしまい・・・ にはならないです。一旦タカシ君の世界から戻ります。

Newワード、その名はクレジット

長々書いてしまいましたが、お金を発行する必要性については分かった。しかし、インフレ率2%を目指すということは、生産性の向上分以上の通貨を発行してお金の価値を薄めていくということです。これに対する疑問は全く解決していません。実は、この疑問を解いていくにはいままで出てこなかったキーワード ”クレジット” というものが大きく関わっているようなのです。クレジットというのは良く聞く言葉ですが売掛金のことです。もっと正確に言うと、お金の貸し借りによって生じるものです。貸し手から見ると売掛金。借り手から見ると借金。この概念はとても重要で、どの位重要かというとクレジットを考慮しないと本当は上記タカシ君の話も成り立たないのです。良く考えてみてください。タカシ君はニートでした。健康体以外何も持っていません。開墾って、素手でできますかね?最低でも鍬と種が必要です。でも、タカシ君にはお金なんてありません。どうするか?借りればいいんです。そう、タカシ君の話には借金をして設備を揃えたという話が省略されていたのです。もしクレジットという概念がなければタカシ君はチャレンジする気力があっても行動できなかったことでしょう。大事ですね、クレジット。

   ↓これがリアルだから。

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さて、今までで説明の下地は整いました。長かったですね、でも本番はこれからなんですよ。後編にて!

まとめ

 ■生産性の向上とは、新しく価値をうみだすこと。

 ■生産性の向上をした場合、その分の通貨を発行する必要がある。

 ■でも、実際には生産性向上分以上の通貨が意図的に発行され続けている。

 ■生産性向上を行う際、クレジットが生じる。

 

お金の価値は時間と共に減っていく?

前回の記事で、お金の価値が時間と共にちょっとずつ減っていくということをちらっと書きました。ピンと来ないですよね。だってタンスの中に一万円を入れておくとしましょう、一年後に見てみると9800円に・・・なってないですからね。一万円札は一万円札のままです。では、価値が減るとは具体的にどういうことでしょうか? それは、つまり物の値段が上がるということなんです。

モノの値段が上がる = お金の価値が下がる

例えば、今日100均のお店に行って買い物をしました。が、次の日にまた買い物に行ったところなんと!お店の品がすべて倍、200均のお店になっていました。”商品の値段が倍に値上がりした”ということですが、言い方を変えると、”このお店において、お金の価値が半分になった”と言えませんでしょうか?だって、昨日までは200円で2つ商品が買えていたのですが、値段が倍になったので1つしか買えなくなったのですから。2⇒1つ。半分です。

モノの値段は上がり続けている

モノの値段が上がるとお金の価値が下がるということははっきりしました。それでは、この世の中において実際お金の価値は減り続けているのでしょうか?はっきり言いましょう、減り続けています。それは、モノの価格が上がり続けているからです。こちらをご覧ください。(Trading economics というサイトから持ってきたグラフです)

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 これは、アメリカのインフレ率の推移です。縦軸の単位は(%)です。インフレ率なんて言うと難しく聞こえてしまいますが、日本語で言うと物価上昇率と言います。なんとなく分かり易いですね。数字の意味は、”この年は〇%物価が上昇しましたよ”ということです。インフレ率というのはきちんとした経済指標で、世界中で算出方法も統一されています。算出手順は、①物価の調査期間を決める。②調査する品目を決める。③価格調査する。④決められた計算式にデータを入れてインフレ率を出す、です。で、グラフに戻りますが、大まかに2%を軸に上下うろうろしているように見えませんか?これは、物価はインフレ率2%くらいになるようにコントロールされているからです。

でも、これって結構残酷な話だと思うのです。だって、毎年2%ずつお金の価値が減っていくと35年経った場合0.98の35乗=0.5、つまり半分です。

そもそも、なぜ物価を常に上昇させたいのか?

大きな?がでてきましたね。なぜ2%なのか、そもそもどうして物価を上昇傾向にしたいのか、果てしなく物価が上がって行ったら何も買えなくなってしまうのでは?そして、一体誰がインフレ2%になるようにコントロールしているのか?・・・

f:id:r-hei:20190824004458p:plain←ひょっとしてこんな奴らが?

まとめ

■モノの価格が上がるということは、お金の価値が減るということ。

■インフレ率は、常に年+2%を目標にコントロールされているように見える。

■なぜ常にインフレ率を緩やかに上昇させようとしているのか、今のところ謎。

 

色々調べたところ、どんどん話のスケールが大きくなって行って驚きました。もしかするとこの疑問を突き詰めて考えていくと経済の基本的な仕組みに関係するかもしれないのです。まだ完全に頭の中が整理できていないのですが、まとまり次第これについても記事にしたいと思っています。もしよかったら見に来て下さい。では。

住宅ローンは繰り上げ返済しない方が良い?

↑は、最近物凄く気になったツイッターでのやりとり・・・。なぜ気になったか。それは、全く理解が出来ない!から。借り換えはわかる。でも、

”死んでも繰り上げ返済する気は無い” なんで?元本はなるべく早く返す方がお得なのでは。だって、ローン残金の0.9%のお金を毎年取られるわけでしょう? 5000万円残っていたら金利45万円取られてしまいますが、頑張って1000万円繰り上げ返済したとしたら残金4000万円なので金利36万円⇒ 9万円おやすい!普通こう考えるのでは。 でも、このコメントに対するみんなの反応を見ると、そう単純なことではないようだ。

住宅ローン 返済義務 でググってみた

”住宅ローン 返済義務” まで打ち込んだら、その後ろに”死亡”の付いた選択肢が出てきました。ぽちっと。 どうやら、住宅ローンは返済者が途中で亡くなってしまった場合返済義務が消失するのが常みたいです。要は、お父さんが返済途中で死んじゃった場合に家族が苦労しないようにという配慮だと思う。ただ、そのためにはローン開始時に保険に加入する必要が有るらしい。保険代は金利に上乗せされていることが多いみたいですが、別に支払うとしても10万円ちょっとくらいが相場。これはお得(複雑だけど)かも。でも、死んでも繰り上げ返済しない理由にはちょっと弱いかなあ。

時とともにお金の価値が減っていくから。説

意味不明なことを言っていると思われるかもしれませんが、お金の価値って時間と共に減っていくらしいですよ。具体的な数字も決まっていて、理想値2%です。年間2%ずつお金の価値が減っていくように経済をコントロールするのが理想的だというのが世界の常識だそうです。ちなみに、2%ずつ減っていくと35年で約50%(98%の35乗)。35年経つとタンスに入れておいたお金自体は無くなりませんが、価値は半分になっちゃうんですね。ちょっと前に何かの記事で読んで衝撃を受けたのですが、色々調べた結果そういう仕組みにしたがる理由はなんとなく感覚で分かりました(これについては、別のタイトルで書いてみたいと思います)。なんだか寂しい話ですね。でも、ちょっと待って下さい。時間経過でお金の価値が減るということは、ローンの残金の価値(負担)も減っていくのでは!これは我ながら理由として合っている気がする。

ローン減税

直接経験者に聞いてみたらどうだろうと思い、最近住宅をローンで購入した会社の同僚に突撃インタビューしてみました。そしたら、「ローンを組んだ人は減税されるんだよ、所得税に対して」との答えが。どうせちょっとでしょ?そしたらなんと、1%。すごいそんなにか。だって、ツイッターコメントでは0.9%の金利。ということは、逆に儲かってしまうじゃないですか。0.1%。借金して儲かるとはおかしくないか?これか、死んでも繰り上げ返済しない理由は・・・。と思ったら最後に落ちが有りました。減税期間は10年間だそうです。だから、これだけでは理由としては薄い。びっくりな数字でしたが。

実はお金を持っているけどあえてローンを組んだ説

これに気付いた瞬間(さっきですが)これだ!とすべて納得しました。仮説ですが、ツイート主は実はローンを組まなくてもマンション購入するお金を持っていた。どうでしょう?上記の理由から、減税やらで住宅ローンの実質金利は≒ゼロ。なので、手持ちのお金をポンと使っても30年かけて徐々に払っても最終的に払う金額は一緒。そしたら後者の方が得だと思うのです。(ちなみに、頭金なしでも良い場合が多いそうです。)例えば、上手な人だったら株とかで年間5%とかで増やしていけるはず。絶対に損したくない場合、利回りはしょぼいですが国債を買えば確実に増やしていけるはずです。少なくとも、30年の間に複利で膨らむ金額は少なく無いはずです。

まとめ

■金額の価値は時間と共にへっていく。すなわち、ローンの残金の価値(負担)も時間が経つごとに減っていく。

■住宅ローン減税額>ローン金利 となっているご時世。実質金利はほぼゼロ。もう、この時点で急いで元本返済する必要性がない。

■手持ちが有り かつ定期収入がある人の場合、あえてローンを組んだ方が良い。なぜなら実質金利ゼロだから。浮いた手持ちのお金を運用して儲けることができるから。

 

もしかしたらまだまだ抜けがある結論かもしれませんが、自分なりに納得できました。3日間かかりました。なんて無知なのだろう、自分は。しかし、色々調べて分かることは楽しい。記事を書くのは大変だけど、これからも続けていきたい。

初めまして

投資の参考にしようと、ツイッターなどでインフルエンサーなる人達のコメントを拝見しているのですが、その博識ぶりに驚愕。逆に、自分の無知っぷりに戦慄を覚える。知らないということは恐ろしいと知りました。ということで、これからはもっと世の中を知るために色々頑張っていこうと決心。日々、沸いてきた疑問について調べて書き記す、そんなブログにしていきます。今のところ。